肥満症とは、体重が多いだけでなく、肥満が原因で健康障害を起こしている状態をいいます。
日本では、BMI 25以上で、生活種感病、膝や腰の痛みなどがある場合に「肥満症」と診断され、治療の適応となります。
体重を5%減らすだけでも、血糖、血圧、脂質が改善することが分かっています。
肥満症治療の目標 ご予約はこちら(内科枠で予約してください)
- 急に痩せることが目的ではありません。
- 健康的な生活習慣に修正して、「健康障害を改善すること」が一番の目標です。
ひとりひとりへのカスタマイズが重要
生活習慣はひとりひとり異なるものですから、まず問診をして、その方に合った治療法をカスタマイズします。例えば、食物摂取量が多い方なら飲食から興味をそらすような新しい生活習慣として趣味・スポーツなどの提案や、気軽に食べ物を買う機会を減らすよう、コンビニなどでの買い物を控えたりするよう提案します。院内で、健康食アプリの紹介も行っています。
運動習慣のない方にはウォーキング・コースやスポーツジムの紹介をしています。
すぐに生活習慣を変えられそうな方(上級者レベル) には食事・運動のアドバイスを行い、必要があればフォームラ食の紹介をします。
長年生活習慣病を患っているなどすぐに改善が難しそうな方には、まずは食事・運動のうち得意とする分野からアプリなどを使って導入します。生活習慣を変えるのですから一歩一歩着実に、です。
それ以上に仕事の都合やそれまでの集患ですぐには変えられそうにないと判断した場合には、とりあえず肥満症治療薬を処方して“強制的に”体を減量へと誘導して、生活習慣はそれを追いかけて変えていくということもあります。
- 食事療法
- 食事量、食事内容、食べる時間を見直します。
- 極端な食事制限ではなく、続けられる方法が大切です。
- 運動療法
- 無理のない有酸素運動(水中歩行<ウォ^キングや縄跳び<ジョギング)を中心に行います。
- 筋力低下を防ぐため、軽い筋トレも推奨されます。
- 薬物療法
- 食欲を抑える作用や、血糖を安定させる作用を持つ薬があります。
- 近年はGLP-1受容体作動薬などが肥満症治療に用いられています。
- 効果や副作用には個人差があります。
- 痩身目的での処方箋のない薬物の使用は絶対にやめましょう!
最後に
肥満症は「自己管理ができていないから起こる病気」ではありません。
体質や環境など、さまざまな要因が関係しています。
一人で悩まず、医療スタッフと一緒に取り組んでいきましょう。
GLP-1製剤について
GLP-1製剤はもともと体の中にあるホルモン(GLP-1)の働きを利用したお薬で、近年、肥満症治療にも用いられるようになっています。
- GLP-1とは?
GLP-1は食事をすると腸から分泌されるホルモンで、
- 食欲を抑える
- 満腹感を持続させる
- 血糖値の急な上昇を抑える
といった働きがあります。
- GLP-1製剤の効果
GLP-1製剤を使用することで、
- 食事量が自然に減る
- 間食が減りやすくなる
- 体重減少が期待できる
といった効果が報告されています。
- 使用方法
GLP-1製剤には、
- 注射薬(週1回または毎日)
- 内服薬
があります。
使用方法はお薬の種類によって異なりますので、医師の指示に従ってください。
- 副作用について
比較的よくみられる副作用として、
- 吐き気
- 胃もたれ
- 便秘・下痢
などがあります。
多くは使い始めの時期にみられ、徐々に軽減することがほとんどです。
- 注意点
- すべての方が使用できるわけではありません
- 他の病気や使用中のお薬によっては使えない場合があります
- 自己判断で中止・増量しないでください
- 最後に
GLP-1製剤は、肥満症治療の「補助的な手段」です。お薬だけに頼るのではなく、食事・運動・生活習慣の改善と組み合わせて、安全に治療を進めていきましょう。

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